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2025.03.03

防犯・防災

消防設備点検に密着取材!!

消防設備点検に密着取材!!

皆さんはご自分のマンションにどのような設備があるか、ご存じですか?

電気に関する設備、水に関する設備、日々の生活を送るうえで欠かせないものがたくさんありますね。
これらの設備は定期的な点検、修繕を行いいつも正常な状態を保つことが必要です。
今回はそんな大切な設備の中の1つ、消防設備についてご紹介します。どのような設備がどのような役割を果たしているのか、実際の消防設備点検に密着し普段見ることのない共用部分の設備について詳しく教えていただきました!

1.屋内消火栓/消火ポンプ

消火活動に用いる水を供給する装置/水が必要な階に水を届ける役割

最初に点検したのは屋内消火栓の格納箱です。屋内消火栓とは消火活動に用いる水を供給する装置で、マンションの共用廊下などに置いてありますね。箱の中にはホースとノズルが入っており、ここから水を出し消火活動が行えます。火災の初期段階での消火を目的としており、消防隊だけではなく火災を発見した一般の人も使用することができるよう、箱の中に使用方法を記載することが義務付けられています。屋内消火栓設備は種類によって必要な人数や使い方に違いがあり、写真は「易操作性1号消火栓」と呼ばれる1人で使えるタイプです。他にも格納箱には非常電話が付いている場合があります。管理人室など、火災受信所に繋がっており管理人や出動した消防隊員とコミュニケーションを取ることができます。屋内消火栓から放出できる水は地下にある消火水槽から供給され、ポンプで押し上げられて届けられます。ポンプを可動させるには本体のスイッチを押す必要がありますが、各消火栓のバルブにもスイッチが付いており、遠隔起動が可能です。
消火ポンプは、必要な階に水を届ける役割をしているため、消火水槽内にポンプが吸い上げて送水する十分な水が確保出来ているかがとても重要です。
点検ではポンプ圧の測定、水槽の満水、減水の感知の確認を行い、屋内消火栓のバルブの開閉に異常はないか、ポンプの可動ができるかなどをチェックしました。

 

 

2.消火器

火事が発生した場合、水をかけて消火活動をするイメージが強いですが、てんぷら油や灯油などが原因の油火災は水をかけると火が飛び散り危険です。水で消火できない火災の場合は粉末の消火剤が入っている消火器を使用します。消火器の使い方は知っていますか?消火器本体に使用方法が記載されている場合が多いですが、写真のようなプレートが消火器に付いていることもあります。実は消防設備の点検は条例で決まっているため市によって適合基準が異なります。神戸市の条例ではこのプレートの記載までが義務付けられているのだとか。良く見ると英語で書いてあったりイラストも付いていたりと年齢、国籍を問わず使い方が分かるように工夫がされているんですね!

 

3.自火報盤

早期避難のために欠かせない設備

続いて管理人室に入ります。ここにあるのは自動火災報知機の受信盤です。受信盤の役割は火災の発生をいち早く知らせることです。熱や煙から火災を検知する感知器や発信機が皆さんのお部屋や建物の各所に設置されています。その感知器や発信機から信号を受信し、警報を鳴らして火災発生を知らせるのが受信盤です。受信機が火災信号を受信すると、受信機の「音響装置」と「地区音響装置」が鳴動します。同時に、受信盤では「火災表示灯」(火災が起きているという表示)と、どの警戒区域で火災が発生したかを表示する「地区表示灯」が点灯します。
早期避難のために欠かせない設備です。

 

 

点検では正しく信号が受信できているかを確認するため、住戸、共用部にある全ての感知器であぶり試験と呼ばれる発報テストを行っています。

 

 

警報はベルだけでなく「○○号室で火災が発生しています」などアナウンスが流れる場合もあります。また受信盤とインターホンを連動させ、宅内にもアナウンスが届くようになっているところもあります。

 

4.補給水槽

安全で素早い消火活動のために欠かせない設備

続いて屋上に行きました。屋上には補給水槽という設備があります。これも消防設備のひとつです。屋内消火栓やスプリンクラーの配管、各階の放水口に水を送る連結送水管につながっていますが補給水槽の水は放水用の水源ではありません。何のための水槽なのでしょうか?実は補給水槽や配管内は中に空気が入らないよう、常に水で満たした構造になっています。配管内に空気が入っていると、放水をしても空気の混じった水が放出されスムーズに散水できません。空気があると消火に必要な水量や水圧が出せないことがあるため、配管は真空状態にしておくことが重要です。そこで、水で満たされた補給水槽が、配管内の水に空気が入り込まないよう、重力による水圧で常に圧力をかけ続ける役割を果たしているのです。安全で素早い消火活動のために欠かせない設備なんですね。水の増減を検知する機器に異常はないか、バルブや管に水漏れが無いか点検しました。

 

 

点検業者さんから一言

屋内消火栓や消火器など、マンションにお住いの人が使うための設備はたくさんありますが、実際に火事が起こった時利用できるかどうかは難しいです。実際に火事が起こった時は何よりもまず119番通報すること、そして逃げることが大切です。私たちは消防設備が常に正常な動作ができる状態を保てるように点検し、不具合があれば報告しています。ですが、例えば避難の際に使用する避難はしごがおりていくところに物が置かれていてははしごを降ろすことができません。何かあった時のために重要なのはマンションにお住いの皆さんが避難道具をすぐ使える状態にしておくということです。火事は何がきっかけで起きるか分かりません。絶対に大丈夫とは思わず、日頃から心掛けることが大切です。

まとめ

今回は、マンションにある消防設備の一部をご紹介しましたが、他にもマンションには避難はしごや誘導灯、スプリンクラーなど様々な設備があります。いつどんな時に使用するのか知っていますか?他にもお部屋の避難経路や避難場所を確認するなど「もしも」を考えるきっかけになればと思います。点検業者の皆様、ご協力ありがとうございました!